高燃費ブログ@hatena

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「脱社畜ブログ」の意見を見て、どうやら「脱社畜社会」の実現は遠いなと思った話

最近はてなブックマークによく入るので、こっちのほうがいいかもと思った次第。気が向いたらウェブリから前の記事移したりしようかな。

地下鉄の24時間運行なんてやめておけ - 脱社畜ブログ

鉄道ファンとして「保線の時間」とか突っ込むことは、ここでは敢えてしない。あと、「どうせ深夜に運行した所でペイしない」とか言うのも、とりあえず置いておく。

そもそも地下鉄の24時間を検討しているのは国で、東京都は地下鉄終夜運転の実施は課題も多いので、とりあえず都バスで一部区間(渋谷~六本木)だけでやって様子を見る・・・みたいな感じになってるので、実は多くの人は関係ない。終夜運転になって仕事で利用できるようになるのは、当面渋谷勤務で六本木在住の金持ちくらいです。

国や都知事が終夜運転の経済性や、実現性、メンテナンスの問題をどう認識してるかは知らんけど、実現できる算段があるなら「実現可能性をちゃんと示してからやってください」とは思う。

それはそれとして、上記の主張は如何なものか。


一見良い意見に見えるが、全く筋は通ってないというか。確かに首都圏のブラック企業に電車で通勤している「社畜」の皆様方視点で見れば、終電が無くなるというのは労働時間増の要因になって困ってしまうのでしょう。それは分かる。

だからといっていつまでも終電と言うものを残業の抑止力として使うのを是とすることに違和感を覚える。

終電が残業の抑止力として効くのは、「電車で通うサラリーマン」だけであるという根本的な問題を見ないで語るので非常にアレ。

「脱社畜ブログ」と称しておきながら、この筆者は例えば「自家用車で通勤する人」とか「家が近いので自転車や徒歩で通勤する人」なんていう層は別にどうでもいいのであろう。彼らだって何時まででも会社に残れてしまうのは同じである。

現状甘い理想論だとしても、終電に関係なく帰れる社会を目指す方向で物事を考えていかなきゃ「脱社畜」は無理でしょう。そもそも終電を理由に帰ろうっていう考え自体が社畜っぽいではないですか。

ブログ後半の「勤務間インターバル規制」みたいな考え方は私も賛同するだけに、安易にここを批判されるのが残念に感じました。

ところで当該ブログに

僕はむしろ、終電の時間を早めたほうがいいと思っているぐらいだ。夕ごはんを家に帰ってから家族と食べて、日付が変わる前にはしっかり眠る。「世界一ビジネスのしやすい事業環境」よりも、こういった「世界一人間らしい暮らしができる都市」のほうが、僕には魅力的に見えるのだけど、これは間違っているだろうか。

という意見があるけど、それこそ理想論の極みと言えるかと。
終電の時間を早めたくらいでそうなるなら、僕は前職で毎日定時か残業しても1時間くらいで帰ってたはず。だって当時の職場から家に行く最終のバスが18時過ぎでしたからね。
でもそれじゃ仕事が成り立たないから車で通勤するように言われておりました。
結局終電がどうのというより、労基法を厳密に適用するにはどうしたら良いかとか、
上司がワークライフバランスを保つような仕事の割り振りをできるようなマインドに変えていくかという方向から行かないと。

仮に終電が遅くても、電車が24時間動いてても定時や常識的な時間にで帰れるように考える必用があるんじゃないかなと。「脱社畜」を掲げるのであれば。

「脱社畜」を掲げるブログの意識の低さを見て、「当面脱社畜の社会なんて実現できそうにないな」と思ったのでした。